“台風の前は釣れる!?”そんなことはないやろう〜、…いや、ホンマや!

日中の酷暑になんとか耐えてる今日このごろ、水温もグングン高くなり赤潮青潮の被害もチラホラ聞こえるなか、ある1つの仮説「台風の前は釣れる」を確かめるべく、夜中こっそり一人で行ってみた。基本的な事なんだけど、こういう調査は自分の通い慣れたポイントの、ヒットパターンを掴んだシーバス達に協力してもらおうね。その方がより明確な答えを導き出せると思うので…!

この日は大潮の前の中潮で、台風の影響かフィールドは軽く荒れ気味でやや濁りも入った状態だった。まずは、お馴染み市内某地区の○まの周辺からアプローチを開始。ライトの当たっている水面をよく観察していると、推定4,5cmのバチが3個体ほど抜けている。

そして、同サイズのベイトフィッシュ(おそらくイワシ)が数分に1匹ずつ泳いで来ては去っていき、肝心のシーバスのボイルはない。ここで、いつも通りの釣りをすべく、水面直下をレッドヘッドのF-tec/v-six で攻める。手前5メートルにルアーが差し掛かった時、1匹のシーバスが付いてきてるのが分かった。“いつもなら反転してお帰りになる”と思っていると足下で果敢にバイトしてきた。サイズは54cmながら、ここでの久しぶりの結果だ。ココはこの1匹で終了。次に南側に位置する港湾のやはりライトスポットへ。先程と目先を変えようとルアーチェンジしてみた。

F-tec/P-three105で、水面直下を超スローローリング。足元までルアーがきたのでダメかなと思い、ピックアップ(ルアーを回収)しようとした瞬間、「バッシャーン」と飛び出してきた。もう2,3ヶ月くらい結果の無かったポイントだったが、激痩せ+激臭のシーバスちゃん、ありがとね!!ここで終了にしようと帰路についたが、実家のすぐ近くの本ラボ部長御用達、通称“密会ポイント”でも調査したくなって覗いてみた。なんせ、部長御用達なので久々の実釣だが、シーバスの姿は高松の中でもトップクラスで確認できる。この日も多く確認できたが、結構スレているため、反転してお帰りになる事が多いのよね(部長がよ〜く鍛えてます)。ここもいつもと同じ攻め方でF-tec/v-six から。

3投目ほどで見事にバイト!

反転するシーバスの中の1匹が、スピード上げて一気に出てきて、これは活性の高いバイト方法なので、これも台風の影響なんかな?ここまできたら、ついでにもう1ポイント行ってみようと、某ホテル前の常夜灯についている“友達”だと信じているシーバスちゃん達に協力要請。ポイントにつき、水面観察すると50〜60cmの個体が4,5匹見えている。普段この場所では、新しく購入したルアーやロッド、新しく覚えたメソッドなんかのファインディング(実験)を行うことにしていたが、この日は仮説を確かめるために敢えていつも通りの攻め方をしてみた。1投目、F-tec/v-sixに見えていた全ての個体が反応する中、見えていなかった一番小さな個体がバイトしちゃった。狭いポイントなのでこの1匹がバシャバシャと水面でやってしまったために、終了してしまった。

結果的に見ると、訪れた全てのポイントで実証できた形になった今回の釣行。お馴染みの場所で、いつも通りの攻め方でやり、違っていたのは「台風の前」であるという事だけ。つまり、この釣行に限って言えば「台風の前は釣れる」という事になる。

釣り仲間の多くによく言われる事がある。“同じ場所で同じ釣り方で釣って楽しいか?”と。傍目から見ると私の釣りには変化が乏しく見えているらしい…が、今回のようにあらかじめ自分の中で課題を決めて取り組んでいるので、自分では満足している。釣れる事を証明するのは簡単だ、1匹釣り上げてくるだけでいいんだから。釣れないことを証明する為には、釣れる可能性の全てを潰していかなければならない。私は、シーバスフィッシィングを楽しむ者として、果ては次の世代のアングラーのためにより多く、より明確なデータを残してあげたいと考えている。私が開拓した道があったからこそ、次の世代の者達が勇気を持って進んで行けたと言ってくれる日が来るまでね。(TEXT/む〜)