今はなき「密会ポイント」によせて。


6月、7月、8月と毎日のように通い詰めていた「密会ポイント」。もともとはT.Aむー氏が「チヌ」おるでと教えてくれた所。反転系のシーバスに翻弄され、船の係留ロープなどの障害物に邪魔されつつも、この場所に出会ったおかげで少しはサカナの気持ちがわかるようになったような気がします。

定点観測(通い)で学んだこと
(1)キャストの重要性=よりタイトにアグレッシブに攻めるとルアーをロストしまくる。
キャスト技術には現場の状況(特に風・潮の流れ)を読むことも含まれるんですね。理想の着水点にルアーが届いても糸ふけによるロストとかいう事態に見舞われたりして。逆にそういう状況で最高のプレゼンテーションが出来た時は「うまくなった」と自分でも思えます。釣果は腕に左右されると言われてもピンと来ないけど、キャストはわかりやすいよね。
(2)集中力というか「丁寧さ」も大事。
おざなりなキャストによるトラブル(もう毎晩)や、不用意なピックアップで逃したりするとかなり悔しい。その悔しさを翌日反映させればいいのだけど、これは性格上ムリでした。
(3)サカナが見えるようになりつつある。
数ヶ月前の始め立ての頃、ムーに「あそこおる」と言われても見えなかったサカナが見えるようになっていました。結構コンスタントに釣れるようになったのもその頃からかなぁ。視力の問題と言うより、視点の持ち方が変わったと言うことかもしれないです。釣れる時期と言うのもあったかもしれないし、意識もしていなかったのでよくわからんけど。あと、T.Aみたいなうまい人の「うまさ」がわかるようにもなったなぁ。始め立ての頃はそういうの気にせす夢中でキャストしまくっていたけど、うまい人のテクニックを盗み見るように。「僕や他のシーラボメンバーに釣れないサカナをT.Aが釣るのはなんでやろ?」と言うのが今一番の関心事です。
(4)生き物はきまぐれなのね。パターンの多様性を求められました。
昨日通用したパターンが今日も通用するとは限らなかったです。秋は「イワシ」みたいな固定感ではなく、結構気まぐれにいろいろ試すほうが同一場所の場合はいいかも。今日がダメでも明日があるさ的な感覚で遊んでただけですが、結果、スローなただ巻きでは釣れないサカナを釣ることが出来たと思います。「密会ボイント」に関して言えば、リアクションで喰ってくるパターンが圧倒的に多かったのでは。
(5)技術や考え方がフレキシブルになってわけわからんようになった。
例えば「おすすめのルアーは?」と聞かれたら、言葉を詰まらせてしまいます。釣り場に行ったら、どこから、どのパターンから始めようか迷ってしまいます。その場所のその時期必勝パターンもあるし、人と一緒な事をしてても釣れん経験もあるし…。さらに複数のベイトがいる場合なんて、「どれや????」ってなもんで…。今日だけの1発勝負なら、「何でもあり」なんではないかとさえ思ってしまうのです。
(6)お気に入りのポイントほど、行くのは程々にしておきましょう。
密会ポイントは釣れんでも納得できる場所でした。だから通えたし今まで継続できた。(ホントは最も近いから。)「く●の」や「税●」ではなく、僕にとっては絶対「密会ポイント」だったのです。その「密会ポイント」は台風のあと照明が消えてしまい、魅力的なポイントではなくなりました。毎日のように来る僕に嫌気がさして電気を消したのか、故障なのかは不明ですが、未だに消えているところを見るとどうも前者のようです。寂しいけど自業自得かなぁ。
(7)いい加減卒業して次ぎ行けと言うメッセージかな。前向きに行きまっしょい。
密会ポイントの明かりが消えたにも関わらず好スタートが切れた9月。後半戦、サカナの顔を見ることもなくもう10月になっちゃいました(釣れるでぇーと聞いてたのに…)。年初の目標である毎月最低一本はあげるという目標もあと3ヶ月を残すのみです。ちなみに結構プレッシャーなもんで、来年はこんな目標はもう立てません。そのかわり最近「釣り」よりも「ウルトラマン」が好きな「子供らしくなったひろくん」に釣らせる事を目標にしたいと思います。ま、未経験の「10月」、昨年始めて釣れなかった「11月」「12月」というハードルを自らのチカラで越えることが、「密会ポイント」を卒業できた証となると思うわけですよ。

とは言いつつ、「電気ついたらまた通い倒してやる!」と固く心に誓っていたりして。やっぱりまずは釣りたいもん。(TEXT by BuCYO)